「そんなことしちゃダメでしょ」の前に「どうしてそんなことをするのだろう?」という理解を。


表面的に出ている行動は結果。そうならざるを得なかった、そうせざるを得なかった結果に過ぎないと考えます。
その裏側にある原因を解消しなければ、その結果は解決しないと思うのです。

例えば、こんなご相談があります。
「彼とのことでご相談がありまして。・・・。でも、私は実は家庭があって・・・。」

とても申し訳なさそうにお話されます。
自分がしていることに罪悪感があるからでしょうね。

ある時、そんなクライアントさんの一人からカウンセリング後にこんなメールを頂きました。

「本来ならば夫との関係に向き合うべきところ、一言も触れずにいてくださってありがとうございました。
 カウンセリングの中でも少し触れましたが夫からの度重なるモラハラ発言からすっかり憔悴していて、もし根本さんが夫と向き合うことが大事だと言われたら正直どうしようかと思っていました。
 こんな私を責めることなくお話をしてくださってありがとうございました。」

ま、ここで普通カウンセラーには「お話を聴いてくださって」となるところ、「してくださって」と書いてらっしゃるのはツッコミどころなんでしょう。
実際、このカウンセリングでは90分中、半分以上は私の独演会でして、早い段階から彼女を笑わせることに成功したいたので、私としては結構ご満悦なカウンセリングでございました。

さて、それは本題ではありませんね(笑)

私はそんなお話を伺ったときに「ダメじゃないか、そんなことしちゃ」などとは思いません。
そもそも研究心というか分析意欲が旺盛というか、ついつい「どうしてそういうことになっちゃったんだろう?」というところに興味を持ってしまうんですね。

その辺は、「この曲いい!」と思ったら「誰が歌ってるの?」とは思わずに「誰が作ったの?」と思うタイプであり、面白い工作を見たら「どうやって作ったんだろう?」と考えてしまうタイプのため、「夫がいるのに彼もいるんです」というご相談にも「どうしてそうなっちゃったんだろう?」という目を向けてしまうのかもしれません。

実は、責めて解決することなんてほとんどないですからね~。
たまに怒って欲しい人もいるのでしょうけれど。

それに罪悪感があれば十分自分を責めてきているでしょう?
それに私がお付き合いする必要はないわけです。

「ダメだって思っていることをしなきゃいけないのはなぜだろう?」という立場です。
かみ砕いて言えば「そうせざるを得ない理由ってなんだろう?」ということです。

例えば、上記の例にしても、ご主人がいるのに恋人を作っていろいろ手間ですし、面倒ですし、感情的にも厄介ですよね。
だったら旦那と別れてその彼と付き合えばいいってことになるんだけど、それもできない事情があるわけでしょう?

で、そこで「どうしてそういう風にならざるを得ないのか?」という心理を見ていくわけです。
私がよくアンダーグラウンドって呼んでいるのは、その世界なんです。

そもそも心理学/カウンセリングでは何が正しいか間違ってるかという議論はあまりしません。
何が良いか(善いか)悪いかという議論にもあまり興味を持ちません。

正しいから直せるのであればわざわざセミナーやカウンセリングには来ないでしょう。
それにあなたが正しければ、相手が間違ってることになり、そこに対立・争いが生まれます。
正しさを求めれば幸せは逃げていくのです。

そうした考え方を自分に使うと「自己攻撃」を減らすことができます。
「逃げ道」に使うのはさすがに良くないと思うんですけど(余計に罪悪感を募らせるから)、自分がそうせざるを得なかった、と理解する意欲で問題を見つめることはより効果的だと思うんですよね。

「なぜ、不倫なんてしているんだろう?」って責めたところで現実って変わらないでしょう?
「もう会わないようにしよう」と思っても、2度、3度と彼から誘いが来れば断れないでしょう?

そこには断れない理由があるんです。
そして、実は「不倫でなければ困る理由」もちゃんとあるんです。

だから、そこをちゃんと理解してあげよう、と。

夫との関係では満たされず、また、離婚してからではダメな思いがそこにあるんです。
だから、今の関係に絶妙にハマるんです。ぴったりと。

どんな問題も人間関係もそうなんですよね。

「なぜ、そうならざるを得ないんだろう?」という目で話を伺っていると、本当にすべての出来事が「うまくできてる」ことに関心すらさせられます。
このタイミングでこうなるほか、なかったよね~、みたいな。

だから、基本的にすべてはうまく行っているし、あらゆることは「必然」なんだな、と実感させられるのです。

でも、この考え方はクライアントさんご本人の問題に当てはめまずが、同時に、クライアントさんの人間関係にも波及していきます。

「なぜ、夫は浮気をしなければならなかったのか?」
「なぜ、あなたの部下はちゃんと仕事をしないのか?」
「なぜ、あのお父さんはそんなにアルコールに溺れたのか?」
「なぜ、お母さんはいつもヒステリックに叫びまくるのか?」
「なぜ、あの子はいつもゲームばかりしているのか?」

その表面的な行動で良し悪しを判断しても何の意味もない、ということです。

「なんで浮気するの!ダメじゃない!」と言って「はい!分かりました!」と終わるケースなんてほとんどないのですが、それは「夫婦」の関係が「夫の浮気」という問題を必要としているからであり、「夫」も何らかの感情的理由により「浮気」を求めているのであり、さらに「妻」も何らかの理由により「夫の浮気」を今求めているのです。

その理由を理解しない限り、問題って解決しにくいと思うんです。
その理由というのが昨日のブログでお話しした「心の仕組み」なんですね。

「誰にも打ち明けられない思い、誰も分かってもらえないという思いがあり、仕事のストレスもあり、どうしていいのか分からないときに一杯のお酒が自分の心を慰めてくれるように思えた。また、飲み屋のママはよく自分の話を聴いてくれるので、ついつい寂しい思いを満たすためにその店に通うようになり、気が付けば毎晩飲まずにはいられないようになってしまった。」

あ、これ、別に私の話じゃないですよ・・・(笑)

とすれば、この男性。
お酒をやめても意味がないんです。
無理やり彼からお酒を取り上げてもその原因が解消されなければ、次に彼はその分をパチンコ屋さんに寄付することになるかもしれません。

「寂しさ」「分かってもらえない孤独」「一人ぼっち」そんな思いが彼をアルコールに駆り立てているんですね。

「え?そんなの家族がいるんだから家族に話をすればいいじゃん」と言うのは早計。
それができる人はそう思うんだけど、彼はそれをできる人なのか?という検証を忘れています。

例えば、彼がすごくいい人で、家事や子育てに大変そうな奥さんに話かけるのを気遣っているとすれば、どう?
彼はとても弱い人で、その分、プライドが高く、自分のそういう辛い部分を人に見せることができない人だったとしたら?
彼がとても自己価値が低い人で、自分の話なんてきっとつまらないと思っていたら?

その理由を解消しない限り、彼はお酒や何かに没頭“せざるを得ない”のです。

それでそんなご相談を受けたとき、私の提案は「あなたが彼のよき理解者になってあげましょう」という提案をしていきます。

ただ、それで終わりません。

「なぜ、彼の話の聞き役になれなかったのか?まずは、そこに注目していきましょう」

主人公はあなた自身ですよね。
そういう問題を抱えている夫・父母・子ども・上司がいるとしても、それを問題化してるのは自分なわけですから。

だから、結局は自分自身と向き合うことで問題を解決していくのです。
彼のことは「参考情報」にしかなりません。

だから、分かるでしょう?
「夫の浮気問題に悩んでカウンセリングに来たんですけど、夫の事はほとんど聞かれない理由」
「上司との関係で悩んで相談したんだけど、その上司のことは軽く触れるだけで、自分の過去や親子関係についてネチネチ聞かれる理由」

理解できると、苦しみは相当減ります。
なぜ、そうせざるを得ないか?が分かると未来に希望を持つこともできます。
何よりも自己攻撃を減らす(相手への攻撃、批判を減らす)ことができるのが一番大きいですね。

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