中絶し、離婚も経験した私は痛みを越えて人を愛せる人。

辛い経験をして、罪悪感を感じて自分を傷つけることは果たして相手も望んでいることなのでしょうか?
私たちの体験は内なる思いを浮かび上がらせるもの。
その思いを手放すこと(これを許しと言います)で生き方が大きく変わります。

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先日、千駄ヶ谷での夢実現のためのセミナーに参加させていただきました。毎回のことながら、笑いあり涙あり感動ありとても充実した内容で、たくさんの気づきがありました。
私の夢は、ありのままを尊重し合える大好きな人と、あたたかく幸せな家庭を築くことです。この夢を阻む心理ブロックは何かと考えてみたところ、20歳の頃に行った中絶の記憶なのではないかという結論にいたりました。
当時の私にとってはあまりに辛くショッキングな出来事で、とにかく悲しみと罪悪感でいっぱいになり、毎日泣いて過ごしていました。今でも当日の様子を生々と覚えており、思い出すと自然に涙が溢れてきます。
当時お付き合いしていた彼は、最初は産んで一緒に育てようと言ってくれたのですが、学生だった私にはとてもその決断はできず、最後は私の意志を尊重してくれました。
もちろん私にとって泣く泣くの選択でしたが、自分の都合で小さな命を奪ってしまったこと、この世に産んで大事に守ってあげられなかったこと、幸せな人生を送らせてあげられなかったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
それからも彼とのお付き合いは続きましたが、セックスしようとすると私がどうしても泣いてしまうのでできなくなってしまい、彼もそんな私の思いを大事にしてくれました。
思えばそれからずっと、その辛く苦しい感情に重い蓋をして生きてきました。
彼は責任をとって私と結婚しようと思ってくれていたようですが、中絶の後2年ほど経って私に別に好きな人ができ、その彼とはお別れしました。

結局その新しくできた好きな人と数年付き合って結婚し、表面的には幸せな生活を送っていたのですが、長年のセックスレスに悩んだ元夫の不倫をきっかけに、7年前に離婚しました。
離婚に際して元夫と話し合いをしていく中で、セックスレスになった原因として、私が中絶をして以来セックスするのが怖くなってしまったことが思い当たりました。
生理的にも精神的にもずいぶん我慢をさせてきたと思いますが、結果的に大事なことに気づかせてくれた元夫にはとても感謝しています。
それから数人の人とお付き合いをして、前に比べるとセックス自体を楽しめるようになってきているとは思います。
ですが離婚後に私がお付き合いしてきた方たちは、あたたかい家庭を築くには何かしら障害がある人たちです。結婚に向かない(つながりを感じにくい)、結婚願望がない、すでに結婚しているなど。
でもそういう人たちを、私自身が自ら選んできたのだということに、最近気づくことができたのは大きな成長だと思っています。
彼らとなら恋愛のときめきは楽しめるけど、結婚、妊娠、出産という現実まではいかない、と心の深いところでおそらく私の潜在意識ちゃんは認識していたのでしょう。
結婚して赤ちゃんできたら、きっと幸せだろうなぁ、でも本当にものすごく怖いなぁ、と目をそらす、そんな感じかな。ずっと蓋をして見ないようにしてきましたが、きっとあの時おなかに宿った命を、私は確かに愛していて、とても大事に思っていたのだと思います。
根本さん、私があたたかい家庭を築くという夢を実現させるために、心理ブロックを外すプロセスとして、今何かできることがあれば具体的にアドバイスしていただけると、とてもうれしいです。
(Hさん)
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まさに「我が人生にはドラマが必要じゃ!」を素で行ってらっしゃいますよね。
そうじゃなきゃ面白くない!とばかりに。

さて、唐突に本題に入るのですが、一言で言えば、「じゃあ、その子はママを恨んでいるのでしょうか?」というところに行きつくんですね。

Hさんはとても罪悪感を感じていて、そして、その時のトラウマを抱えていらっしゃいます。
でも、その自分を責めて、トラウマを抱えてるママを天国から見ているその子はどんな気持ちでいると思いますか?
「ママが苦しいのは私のせい?」と思ってその子も罪悪感に苛まれていたらどうします?

>私にとって泣く泣くの選択でしたが、自分の都合で小さな命を奪ってしまったこと、この世に産んで大事に守ってあげられなかったこと、幸せな人生を送らせてあげられなかったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

中絶の経験がある方とお話をするとHさんと同じ気持ちを抱えていらっしゃることが多いです。
愛情深い人ほど、この思いを抱えられると思います。

でも、それはあくまで自分自身の思いであることを忘れてはいけないと思います。
まあ、誤解を恐れずに言えばこれも「エゴ」なのですね。
相手がどう思っているかは量りようがないのですから、自分の価値基準に沿った判断しかできないですよね?

宗教的、倫理的、あるいは、教育的な見地を踏まえて「中絶=悪」と思っていると、自分が望まない妊娠をしたときにすごく悪いことをしてしまったような気がします。
きちんと避妊しなかった自分が悪い、とか、相手が悪い、とか思うようになるのです。

そもそもその前提には「セックスするから妊娠する」という思いがあるんですよね。
だから、その後の人生でセックスが怖くなっちゃうんです。
でも、もし、そうじゃなかったらどうします??
そんな事例も私は何件か知ってるんですけどね~(笑)

Hさんの今回の件に限らず、現実・事実・体験はすべて自分の内面にある思い(=観念、考え方、価値観、思考パターン、感情パターンなど)を浮上させるに過ぎません。
元々自分の内側にあった思いが、体験を通じて感じられるだけなんです。

もし、Hさんが「中絶は別に悪いことじゃないよね」と言う思いを持っていたとしたら、この体験から罪悪感を感じることはありません。
ところが、Hさんの身近な人が「中絶は悪いことよ!」という思いを持っていたら、そこでHさんとその人は葛藤が生まれます。
そうして思いの違う人同士がぶつかると生まれるのが人間関係の問題です。

例えば、こんな考え方もあるんです。正しいかどうかではなく、私が好きな考え方です。

「すべての子どもは自分の寿命を決めて生まれてくる」

「かみさまとのやくそく」や「うまれる」という映画をよくお勧めしています。

かみさまとのやくそく
http://norio-ogikubo.info/

うまれる
http://www.umareru.jp/umareru/

ご覧になった方も多いと思いますが、ぜひ、ママやパパになる方には一度はご覧いただくか、著作に目を通してほしいな、と思ってます。

こうしたお話の中から出てくるのは私たちの常識とは少し違った世界。

「人間界を少しだけ体験したい子どもは、お母さんのお腹にちょこっとだけ入って、すぐ戻りたい。だから、そこでは中絶してくれるお母さんを選ぶ。一方、しっかりこの人生を体験したい方は産み育ててくれるお母さんを選ぶ。そして、この人生を楽しむための様々なアトラクションを選んで生まれてくる。」

だから、Hさんのお腹に来てくれた子は、初めから“そのつもりだった”と私は思うんですね。
つまり、その子からすれば「うーん。予定通りなのになあ」なんて思っているのかもしれません。

それに中絶するかどうかの葛藤や、その悲しみや罪悪感を通じてその子はちゃんとママの愛を体験できていますよね。
愛があるから苦しむわけでね。
だから、Hさんもちゃんとその子を愛した、ということに変わりはないし、その子も愛された思いを持ってあちらの世界に戻ったんだと思いますよ。

参考:
「地球という遊園地に遊びに来た私たちはあらゆる“イベント”を自ら選んで楽しんでいる。~人生は大きな遊園地。どんなアトラクションで遊ぶかは生まれる前に選んでくる~」
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/11251

「罪悪感が人を遠ざける。もう自分を許してあげてもいいんじゃない?」
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/11818

離婚すると不倫しやすい、という話をあちこちでします。
例えば、昔こんな記事を書きました。
「離婚後のパートナーシップはなぜうまく行かないの?(3)~なぜ、離婚すると不倫にハマりやすいのか?~」
http://www.counselingservice.jp/lecture/lec719-3.html

また先日はこんな記事も書きました。
「【特別企画】いつも障害のある人を好きになってしまいます。私にできることは何でしょう?」
http://nemotohiroyuki.jp/manwoman-psychology/12764

罪悪感や何かがあるとどうしても障害のある恋を好むようになります。

中絶したことに罪悪感を感じて、自分は傷物で、汚れで、不完全な女になってしまった、と思っていませんか?しかも、離婚までして、セックスだって抵抗があるのに。

そんな女の私が誠実でまともな男性と出会ったら???その男性に申し訳ないと思ってしまいませんか?
あるいは、そんな女をふつうの男性は愛するわけがないと思っちゃいませんか?

それが問題のある人を引き寄せてる(あるいは、そういう人しか好きにならない)理由なのかもしれません。

「自分を許す」は大きなテーマですね。
興味あればこちらのワークショップをどうぞ。東京は終わってしまいましたが。
http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/12742

もちろん、オールラウンドなこのセミナーもおすすめです。(東京)
http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/13096

さて、Hさん。一つ宿題をやってみてください。
「天国からの手紙」です。

自分が殺してしまった、と思っているその子がHさんに手紙を書いてくれる、と思ってください。
さて、どんな手紙になるでしょうか?
それを書いてみませんか?
当然、子どもが書くわけですから全編ひらがなで。

これも許しの一助になると思います。

痛みを知る、ということは優しさを知る、ということです。
辛い思いをして、自分を責めた分、人に優しさを贈れます。
これから生まれてくるHさんの子どもがどれくらい愛されるのか、想像に難くありませんよね。
離婚を知っている分、今度のパートナーに与えられる財産はとても大きいですよね?

そんな私に愛される旦那さんやお子さんは幸せだと思いませんか?

そんな風に自分を見てあげらたらどうかな、と思うんです。
私に愛される人は幸せよ~って。
そしたら、誰を幸せにしてあげたいでしょうね?

そんな風に自分が痛みを越えて愛を与えられる人であることを意識してみてくださいね。

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