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今の状況は自分自身が作り出したもの。
心の中にある思い込み(潜在意識)がそういう現実を作り、そういう風に見せているのです。
自己肯定感を上げる、自分を愛する、そこを目指すことで状況を変えていくことができます。
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いつも楽しみにブログを拝読しています。
今日は、自分のことではなく私のパートナー(A君とします)のことでリクエストさせてください。
A君は「どこの職場に行っても、自分は異質な存在扱いをされ、毎回ひどい目に遭う」と言います。逆に私は、毎回必ず素敵な人に出会います。とにかくいい人が多いです。それを心底羨ましいと言われます。この違いは一体何なのでしょうか・・・。
確かにA君は外見・性格共に個性的です。外見は純日本人ですが日本人離れした顔立ちで表情はあまり変わらず、付き合いが浅い人からは「この人何考えてるかわからないな?」と思われやすいと思います。また、本人もひどい目に遭ってきたという経験からか他人を信用しづらく、距離をとるのが難しいと感じているようです。ただ、心が許せると思う人に対しては非常に思いやりや人情味があり、懐が深く素直でわかりやすいです。
性格は真面目で自分の考え・意見はハッキリと言います。間違いは指摘するタイプで、それが目上の人であっても指摘します。また、努力家なので仕事のやり方も、自分に合った効率の良いやり方を探求し確立していきます。そのため、仕事の業績は高く知識も豊富です。しかし、愛想・愛嬌はあまりなく社交辞令なども一切言いません。
A君の言う「ひどい目」というのは、
(1)新しい職場に入るやいなや「妙なヤツが入ってきた」などと、話してもいない人に変な噂を流される。
(2)自分なりに一生懸命仕事をし、コミュニケーションをとるも煙たがられる。
(3)自分の意見はハッキリと言うので、腫れもの扱いされる。
(4)ミスが起こったとき、関わってもいない自分のせいにされたことが多々あり、そのせいで辞めさせられたことがある。など・・・。
私なら到底耐えられないような状況が続いてきたようです・・・。A君が毎回同じような境遇に遭っていることから、何かしらA君自身に原因があり、そのような状況を作り出しているのでは?と何度か話し合ったのですが、はっきり原因がわかりません。私が過去在籍した職場でも、似たような原因を持った人はいましたが、皆それなりに上手くやっているように見えました。
このような状況に毎回陥る原因として、考えられることはありますでしょうか?本人は相当悩んでいるようなので、何かアドバイスいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
(Tさん)
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運がいい人、悪い人。ってブログを昔書いたことがあります。
運がいい、と思っている人はそういう状況に意識が向くし、運が悪いと思っている人は同じ状況でもネガティブに捉えたりします。
【世界は自分が作ってる】ってよくお話します。
あなたが住んでいる世界はあなたが主人公。
その世界を明るく見れば明るく見れるし、ネガティブに見ればネガティブに見えてきます。
この記事を読むのを一旦止めてちょっと周りにいる人を見てください。
温和で優しそうなその人が実はとんでもない遊び人でパートナーを毎晩泣かせてる極悪人なんだ、という目で見てみませんか?
なんとなくそんな風に見えてきませんか???
また、ちょっとコワモテのお兄さん。
でも、実はあの人は大の猫好き、子供好きで、クレヨンしんちゃんに出てくる園長先生のような優しい人だと思ってみてください。
もしかしたらそうかも・・・って見えてきませんか?
これは意志の力を使ってますけれど、これと同じことを私たちは潜在意識で行っているんです。
Tさんは「私はいい人ばかりに巡り合う」って思っていますから、実は極悪人でもいい人に見えて、そのように扱います。
極悪人なんだけどTさんからいい人扱いされた人はだんだんTさんに対してのみいい人の振る舞いをしてくれるようになります。
思いが現実を引き寄せる、というわけです。
一方、Aくんは・・・「自分はどこに行ってもひどい目に遭う」と思っているとすると、状況をそんな風に捉えるようになり、そして、実際、ひどい目に遭うようになります。
もう少し掘り下げましょう。
「自分はひどい目に遭う」という思い込みを持っていると、ひどい目には遭いたくないですから、とても警戒心が強くなります。
初めて出会った人に対しても「こいつは自分を攻撃するんじゃないか?」って目で見てしまいます。「今はにこやかに対応してくれてるけど、そのうち態度を変えるんだ」と思って、心の中でファイティングポーズを取ります。
もちろん、そんな意識はしていません。ほとんど反射的、習慣的な態度です。
そうすると相手は「え?なんでそんな態度になるの?」って思って警戒します。
相手がファイティングポーズを取ってるわけですから、相手も防衛的にファイティングポーズを取るようになるんですね。
そうするとその人がAくんに対して「この書類、何とか午前中に仕上げてくれないか?」って仕事の依頼をしてきたときに、ファイティングポーズの自分は「なんだその上から目線は?早速いやがらせか?」って風に聞こえてしまいます。
そうするとA君としてはその態度に対抗すべく「どうしても午前中にやらなきゃいけないんですか?午後でもいいんじゃないですか?」ってはっきり言いいます。
「俺を舐めんなよ」って感じになってしまいます。
そうすると相手は「なんだ、その反抗的な態度は?」と思ってAくんの好感度を下げてしまいます。「扱いにくい奴だ。」って風に。
そのあとで何とか失地回復しようとあれこれコミュニケーションを取ろうと思ったとしても、不器用だったり、物の言い方がストレートだったりすると、余計に逆効果になりますよね。
そうして、ひどい目に遭うようになっていく・・・というわけです。
>A君は外見・性格共に個性的です。
というわけですから、良くも悪くも目立ってしまいますよね?
>外見は純日本人ですが日本人離れした顔立ちで表情はあまり変わらず、
というわけですから、普通にしているだけでも浮いてしまうと思うんです。
でも、別にそれは「周りと違う風貌をしている」だけで別に攻撃的な気持ちがあるわけではありません。
そうすると自然と「変わった奴が来たぞ」って噂されるようになるんです。
「今度○○部に入ってきたAくん、日本人ぽくないよね?」て風に。
それを
>(1)新しい職場に入るやいなや「妙なヤツが入ってきた」などと、話してもいない人に変な噂を流される。
という風に捉えることもできるんです。
だって「俺は嫌な目に遭う」って思ってるわけですから。
でも、もしAくんが「俺って人気者だし~」って思い込んでいるならば、その噂をどんな風に捉えると思いますか?
「早速俺、職場で有名人!目立っちゃうもんな~この顔!」て笑顔で話してくれるようになるかもしれません。
でも、この手の話って信じにくいでしょう?
目の前には実際自分を妙な奴と扱ってくる人がいて、過去にひどい目に遭ってきたのも事実なわけですから。
それを「自分がそんな現実を作ってる」なんて思いたくないですしね。
悪いのはあいつらで、俺は何も悪くない!って叫びたくなると思います。
これが攻撃性で、ファイティングポーズなんですよね。
心理学では「投影」という風に扱います。
外側の世界に内なる心の世界を映し出しているのです。
昨日、投影についての心理学講座をしたのですが、やはり目に見えないだけに(そして、現実が目の前にあるだけに)なかなか理解しづらいんですよね。
しかも、その過去の嫌な体験が積み重なってファイティングポーズを潜在意識で取っている、って言われてもピンと来ないと思います。
ただ、どこに行っても同じ目に遭う、ということはTさんやAくんもお気づきのように、原因は外側の世界にはなく、Tくんの内側にあるってことなんです。
自分の内面に攻撃性があり、自己攻撃をしているとしたら、外の世界にそれを投影して誰かに攻撃的な態度を取るようになるんです。
投影の講座で必ずするお話があります。ちなみにあるセミナーで実際に聞いた実話です。
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Bくんは「僕はみんなに嫌われている」って思っています。
でも、実際は人気者で周りから可愛がられています。
だから周りの人がそれを指摘するのですが、全然受け取らず、むしろ、そうやって僕をからかっているんだ、と余計に卑屈になっています。
実はこれ「僕は自分のことが嫌いだ。だから、きっとみんなも僕のことが嫌いなんだろう」という投影なんですね。
自分のことが嫌いだから周りから嫌われている、と感じるのです。
ところがBくんはその説を証明するために周りの人にインタビューをするんです。
「僕のこと嫌いだよね?」って。
友達は当然「え?そんなことないよ」とか「僕は好きだけどな」って正直に答えます。
でも、それをBくんは信じられると思いますか?
「気を使ってそういう風に言ってるんだ」「僕をバカにしてるからそういう風にからかってるんだ。きっとあとで悪口言うに違いない」としか思えないんですね。
だから、「やっぱり僕は嫌われてるんだ」って思い込むようになります。
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じゃ、Aくんはどうしたらいいんでしょう?
「自己肯定感を上げる」ということが一番目指したいことです。
Aくんのいいところ、どんなところでしょう?
Aくんはどんなところで活躍できる人でしょう?
Tさんならそれ、いっぱい知ってますよね?
それを伝え続けてあげてください。
とりあえず、1,2年やってみると、Aくんの思いは変化し始めます。
最初は否定し、受け取らないと思いますけどね。
Aくんもその状況を何とかしたいと思うのであれば、そのひどい目に遭うという思い込みを変えるために、自分自身を愛することを目指していきたいですね。
毎日5個、自分を褒めてあげる、というのもいいでしょう。
どんなくだらないことでも構いません。
彼女であるTさんが見てくれた価値をメモしておいて、毎日それを眺めるようにしましょう。
Tさんの協力を得て、周りの人にAくんの価値、魅力をコレクションしてみてもいいと思います。
自分の好きなことを積極的にしていきましょう。
自分に優しくしてくれた、いい風に扱ってくれた人を現在・過去から探し出して、その人に感謝状を書いてみましょう。
もちろん、真っ先にTさんに感謝の手紙を書きたいですよね。自分のためにここまで一生懸命考えてくれてるんですから。
そんな風に方法はいっぱいあります。
(自己肯定感を上げるセミナーもありますから、よかったらご利用ください)
でも、すぐに変わるわけではありませんから、長い目で見てあげてくださいね。
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また、個性的な分だけ、周りと同じことをしていても失敗します。
例えば「職人気質で頑固でこだわりが強い、口数の少ない人」が営業マンとしてほかの饒舌な人たちと同じ方法で営業に出ても数字は上げられないことが多いです。
口下手な分だけ、文字情報の方が伝わるのであれば、その職人気質な部分を生かしてお手製のパンフレットを作成して配る方が先方に気に入られるかもしれません。
「口下手な濃い顔の私ですが、純粋な日本人です!いきなりタイ語とかで話しかけられてもお答えできません!」って似顔絵付にしたら相手は会う前から「どんな奴なんだろう?」って楽しみにしてくれるし、仮に言葉がうまくしゃべれなくても「口下手って言ってたな」って好意的に解釈してくれます。
Aくんに合う職場、仕事、場面はどこなのでしょうね?
そこを一緒に考えてみるのも面白いと思いますよ。
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さて、この手の問題を数多く扱ってきて気付いたことがあります。
それは「本当に変わりたいの?」って部分です。
本当に周りの人からいい扱いされてもいいの?
本当に自分のことを好きなってもいいの?
という部分。
もちろん、意識的にはYes!!!!だと思います。
しかし、「周りからひどい目に遭うことを必要とし、それにメリットを感じている自分」がいると、あれこれやっても変わらないんです。
「せっかくカウンセリングやセミナーを受けても変わらなかった!」という事実を必要とするんです。
心って深いでしょう?(笑)
例えば、「攻撃性を持ち続け、それを正当化する」ためにはひどい目に遭い続けなければいけません。
「被害者で居続ける」ためにもまたそういう目に遭い続けないといけません。
「自分を傷つけることが、自分を大切にしてくれなかった人(例えば両親)への復讐」だとしたら、いい人が現れては困ります。
これも潜在意識の中で起きてることです。
なぜ、この状況が必要なのか。
そして、この状況を作り出して、自分は何を得たいと思っているのか?
今の状況でどんなメリットを感じているのか?
そこをじっくり見ていくことも大切な癒しのプロセスです。
まずは「本当に変わっちゃってもいい?」って心に問いかけるところから始めていきましょうか。
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