「基準」の違いが夫婦に隙間をもたらす。

自分が感じることが世界共通のルールのように感じるもので、それを相手に押し付けることで相手との間に壁や溝が生まれていきます。
「それって誰の基準?自分のじゃね?」という意識を持つだけで人に少し優しくなれるのです。

さて、質問。

あなたはどれくらい部屋が散らかってたら「片付けなさい!」って思いますか?

あなたはどれくらい子どもが騒いでたら「うるさーい!!」って叫びますか?

あなたはどれくらいの塩加減で「これ、辛いな」って感じますか?

あなたはどれくらいの気温で「寒いっ!」って感じますか?

あなたはどれくらいの車間距離を「危ないっ!」って感じますか?

先日、沖縄に行ってたんです。
日中の外気温は20度くらい。
外気温10度の大阪からやってきた我々は長袖一枚でも大丈夫!なんですけど、周りの沖縄の人々はみなさん厚着なんですね。
沖縄の感覚では「寒い」んです。
ところが、街で見かける白人の皆さんはあろうことか半そでTシャツ一枚なんです。
「うそっ!それは寒くない?」って思ってしまいます。

さて、誰が正しいんでしょう?
私?沖縄人?白人?

みんな正解ですよね?
でも、なんか相手が間違ってるように思ったりしてしまいませんか?というのが今日のお話です。

この間こんなカウンセリングをしたんです。
「私たちは子供もいないし週に1回は愛し合いたいって思うんですが、夫は月に1回もあれば十分だろう?って言います。私はそれでは不満なんです。」

妻は「夫は全然育児に協力的でない」と思い、夫は「自分は育児を手伝っている」と思っていることもあります。

妻は「夫の稼ぎは十分」と思い、夫は「自分はまだまだ足りない」と思っていることもあります。

あなたはどんなとき優しさを感じますか?

あなたはどんな風に愛されたらうれしいですか?

あなたが必要とされてるなって感じる態度はどんな態度ですか?

目に見えないものってほんと感覚的なものでしかありませんから、「全然優しくない」と感じるのも「全然愛されてない」って感じるのもほんと「自分本位」なんですよね。

自分がそう感じるからそう思います。

自立すると「自分の基準」を持つようになります。
いわゆる「自分ルール」の一つです。
もちろん、それはその時々の気分によって変わるものですが、自立すればするほどそこに「自分は正しい」という思いが加わります。

自分が正しいと思っているのでそれを社会に投影するとそれがまるで「みんなそうだよね?みんな同じだよね?」という「世界共通ルール」のように見えてきます。

すなわち、「私が優しくないと思ったら、それは優しくないの!」というルールを持ち、「ね?そうだよね?そんな態度って優しくはないよね?」って周りの同意を求めるようになり、そしてそれを相手に押し付けることになります。

そのとき「優しくしなさいよ!」という明確な押し付けもあるんですけど、我慢して「全然優しくしてくれない」と不満を持つのも一種の押し付けです。

自立すればするほどその「正しさ」は絶対的になっていきます。
しかし、当然ですが、自分が正しい時は相手が間違ってることになり、そこには争いが生まれることになります。

「それって誰の基準?私?」という思いを持つと、それが「緩衝材」になって争いを回避することができます。

そして「相手なりの思い」に意識を向けることができるようになるんですね。
すなわち、“独裁者”を手放せるのです。

そもそもその基準も自分の感覚で決められるもので、常に変化するものですよね?

自分の気分がいいときは少々冷たくされても気にならないけれど、自分の気分がすさんでる時にはちょっとした態度でイラッとしてしまうもの。

「自分ルール」とか「自分基準」というのは絶対的なものじゃなくて相対的なもの、つまり、は常々変わり続けるものなんです。

それに臨機応変に付き合ってくれるなんてまさに神様以外の何物でもないですよね。

だから、「この思いって自分基準なんじゃ?」と思ってみることをよくお勧めしてるんです。

こういう記事を書くと特にロックマン的男子をパートナーに持つ女子たちが「あいつに読ませてやりたい」と思うんですね。
で、「うちの夫がまさにそういうタイプで自分の基準を押し付けてくるんです!」ってメールがけっこう来たりするんです。

(今、ドキッとした人、いるでしょ?(笑))

そこで気付いていただきたいのは「自分基準を押し付けてくる夫」というのは「私の自分基準」だったことなんです。

分かります?

もし、あなたが旦那さんとロマンスの真っ最中で、目がハートマークでいつもきらきらしてるとしたら、彼が押し付けてくるルールに「うん。そうする。うれしい」って感じるんです。
でも、そのロマンスが覚めて来て慣れてしまったら、そのルールは「鬱陶しい」と感じるです。

「旦那の束縛がきつい」という方もかつては「その束縛に愛を感じる」なんて嬉しかった時期もあるんです。

嫌な話でしょう?

だから、まずはその自分基準・自分ルールに気付いて、手放す、ということが大切なんですよね。
それは同時に「相手を信頼すること」になるんです。

よく「彼もバカじゃないんですから自分のしてることって分かってますよね?」って言うんですね。

不満があったり、寂しかったり、つまんなかったり、罪悪感があったりして、ネガティブな思いが多いと、どうしてもネガティブな風に感じますし、ネガティブな方を見てしまいます。

「自分にダメ出ししてるから、相手のダメなところが目に付く」わけです。
まさに“投影の法則”ですよね。

自分基準なんだって気付いて、相手に意識を向ければ、相手なりに頑張ってくれてるところ、相手なりに愛してくれるところ、相手なりに気を付けてくれてるところに気付けます。

そこに意識を向けるには心に余裕が必要で、余裕を持つには自分が笑顔になること、自分の好きなことをしましょう・・・というのはいつもここで話してる展開ですけどね(笑)

とりあえず思い出したときでいいので「これって自分基準?」て目で見てあげてください。
それだけでも他人に少し優しい気分になれるかもしれません。

そして、これはもちろん夫婦間の話だけでなく、職場でも親子でも言えることですね。

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