Aちゃんに無視されて傷ついた私を救うプロジェクト。

小学生の頃であっても同級生に無視された痛みは大人になっても引きずりやすく、人間不信、自己不信に陥りやすくなります。
それを癒すアプローチ(セッション)を今日は具体的にご紹介しています。


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いつも、本当にありがとうございます。
リクエストのネタを思いつきました。女子あるあるなテーマだと思うので、取り上げてもらえると嬉しいです。

小学校の頃に同じクラスになって仲良くなった子(Aちゃんとします)が、同じクラスの嫌いな子達の事を、「ねえねえKちゃん、あの子の事無視しよ」と言ってきたことが何度かありました。
時を経て、私は結局Aちゃんに無視されるようになりました。
Aちゃんが別の子達に「Kちゃんのこと無視しよっ」って言っていたであろうことは容易に想像できます。
Aちゃんは目立つタイプのリーダー格だったので、比較的おとなしかった私はAちゃんから無視されるようになった後はクラスでもぽつんとしていました。
大人になった今もこの経験がトラウマになっているのか、誰かが不愛想だったりすると、「私の事、無視しているのかな」と疑心暗鬼になり不安な思いに苛まれがちです。(冷静になれば、ただ単に仕事が立て込んでいただけ、とか、その人の事情でその時は機嫌が良くなかったりするだけだと思えるのですが・・・)
仲良しだと思っていた人から、ある日を境に無視される・はぶられるようになった、というのは女の世界ではよくあるように思います。
無視された過去の事・今でも残っている心の癖、どうしたらよいのでしょうか?
(Kさん)
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最近は「いじめ」という呼び方じゃなくて、純粋に「暴力、暴行」と呼ぼうみたいな話が出てきていますが、ほんと「いじめ」ってのはだいぶその後の人生に影響を与えるものです。
人間不信、自己不信になって何をするにも自信が持てなくなることもありますし、人と深くつながることを恐れさせるものにもなります。

カウンセリングやセラピーをしていると、ほんとうにいじめの影響が大きいことに気づかされます。

だから、Kさんのような経験があると、大人になってからも「嫌われてる?」「無視されてる?」「ハブられる?」などの点にすごく繊細になってしまうと思います。
人目を気にして人間関係がうまく築けない人もいれば、逆に強がって「私は大丈夫だもん」と独りで生きる道を選んだ方もいます。

ただ、この辺は微妙なテーマなのですが、いじめと親子関係も無関係なようで繋がっていると私は思ってるんです。
もし、親子関係が盤石で、信頼関係ができていると、学校でいじめられても傷は浅く済みます。
自分には居場所があり、守ってくれる存在があり、愛されていて、大切な存在である、ということを知っているからです。(すなわち自己肯定感が高い状態です)
いじめの問題も親子で取り組むことができますから、孤独感がありません。

いじめの問題で傷が深くなるのは「親に言っても分かってもらえない」「親に言うと逆に否定される」「親がパニックになってしまう」「親に言うのは恥ずかしい」「親に言っても無視されるだろう」「親に言うと大げさなことになってしまう」などの思いが先に立って子ども側が一人で抱え込む、孤独になるからです。

だからと言って、親が悪いんだ、と言いたいわけではありません。
親には親の事情があって、受け入れられない/否定してしまうだけの状況がそこにあるんです。

だから、こうしたトラウマを癒していくプロセスにおいても、親子関係が重要になってくるんです。
Kさんは、その辛い体験を親と分かち合ったことがありますか?
あるいは、言えたでしょうか?
また、そもそもお母さんとの間の信頼関係は当時どうだったのでしょうか?

まったくもって意外な話ですが、Kさんのケースをセラピーしていく段階で、なぜかお母さんと向き合う羽目になる方は多いんです。

「人間関係の基礎は母親との関係」って思います。
お腹の中にいるときからある程度大きくなるまで、たいていの方はお母さんが一番近い存在だと思うんですね。
私たちはお母さんから言葉を学び、人との距離感を学び、人との付き合い方を学びます。
だから、いじめにつながる人間関係もその端にお母さんとの関係性が浮かび上がってくることも多いんです。

さて、ああだこうだと分析・評論をしていてもあまり意味はありませんね。
それをどうしたら癒せるのか?解消できるのか?って方に目を向けてみましょう。

いつもと順番が逆ですが、まずはこんなセラピーをよくやります。

◎孤独な私を救いに行く。

心の世界では「時間」は自由自在に動くものとしています。
KさんがAちゃんから無視されたのがたとえ20年前のことであっても、今もその影響を受けているのならば、それは「今」起きていることと捉えます。
すなわち、Kさんの心の中には今も“無視され続けている私”がいるんです。

だから、その子を助けに行きましょう。

ロールプレイではこんなやり方を使います。
このセミナー会場で、当時無視されてた私を思い出させてくれる人を一人選びます。
誰にでもその孤独感はあるので、誰を選んでも正解です。
ただ、ピンと来る人はきっといると思います。

その人と向き合います。
これで、自分の心の中にいる“無視され続けている私”を外に表現することができ、その人と向き合うことで、その私と向き合うことになります。

ゆっくりその人(=昔の私)に近づきましょう。
今の気持ちを感じながら。

そして、できるだけ優しく、その人(=昔の私)に触れてあげます。
「怖かったよね」「嫌だったよね」「辛かったね」「寂しかったね」「そばにいるよ」「ごめんね」とか。
などのいろんな言葉をかけてあげましょう。
当時言ってほしかった言葉があれば、ぜひそれを伝えてあげてください。

そして、そっとその人を抱きしめてあげます。
できるだけ優しく、できるだけ温かく。

そのとき潜在意識では変化が起こります。
あの無視されていた自分に“味方”が現れるのです。それは今の私なわけですが。
それだけで不思議なほど深い安堵感、安らぎが訪れます。

※このセッションはイメージワークでもできますね。

2.その子/母親と向き合う。

これもセミナールームの中から、当時のAちゃんを見つけます。
これは多く「なんか苦手」と感じる人が相当する人で、けっこう選びにくいものです。
でも、これは選ばれる人にとっても恩恵になるんですね。
なぜかというと誰もが罪悪感を持ち、誰もが自分を責めているから。
ここでAちゃん役に選ばれる人は、そうした自己攻撃から自分を解放することができるんです。

もちろん、KさんにとってはAちゃんを許すだけではありません。
その後の人生に登場する、あらゆる苦手な人を許し、受け入れ、手放すチャンスです。
私たちは痛みがあるとその痛みを他人に投影します。
つまり、Kさんの人生にとっては数多くのAちゃんが現れることになるんですね。
だから、その元であるAちゃんを許すことができれば、人間関係がぐぐっと楽になっていくのです。

だから、Aちゃんのルーツ、すなわち、ラスボスであるお母さんが登場することもあります。
Aちゃん役ではなく、お母さんを選んでもらう形で。

さて、セッションではAちゃんと向き合い、近づき、コミュニケーションをし、そして、怒り、泣き、寂しさを訴え、受け入れ、許していきます。
もちろん、これは一人では難しいので私が横でずっとサポートさせてもらいます。

そして、最後は・・・Aちゃん役の人を思い切りハグ!
ハグは許しのシンボルであり、マインドの統合のシンボルであり、かつ、ハートとハートをつなげる愛の表現です!!

これらのセッションはちょっと一人でやるのは難しいかもしれません。
それで私はこんな宿題を出したり、ワークショップをしたりしてるんです。

「当時の自分に対してお手紙を書いてみてください。」
これはセッションの1に相当するものですね。できるだけ優しい手紙を書いてみてください。
これで自分を受け入れることになります。

また、2のセッションは「許し」ですので次のようなお手紙をまずは書いてみましょう。

(1)Aちゃんに対しての呪い、恨み辛み、怒りの手紙を書いてください。
(2)Aちゃんに対して素直に感じている怖さ、寂しさ、悲しみなどの手紙を書いてください。
この(1)(2)を何度か繰り返すことで怒りや悲しみ、寂しさの感情が解放されます。

ここから先は感情の解放が進まないとなかなか難しいですが、次のような課題をよく出しています。

(3)Aちゃんになりきって、Kちゃん(自分宛て)の手紙を書いてみる
(4)Aちゃんと出会えて、あるいは、その無視があったからこそ得られたメリット、長所を探してみる
(5)Aちゃんとのことを神様(お母さん、お父さん、先生などでもよい)に相談するお手紙を書く

ここまでくるとだいぶ心は軽くなっていることが多いです。

いじめの問題は一見相手が悪いものとして捉えられますが、それによって傷ついているのは「自分自身」ですから、「自分自身」の問題です。
被害者になってしまうとその傷はなかなか癒されません。
そのため、相手が良いとか悪いとかの判断は横に置いておいて、傷ついた自分に意識を向けていくことが大切だと思っています。

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