慣れない集団に混じると極度に緊張してしまい、ふつうのこともできなくなる。



母親の過干渉の問題ももちろん大切ですが、もしかするととっても「個性的な人」かもしれません。
それを生かす道を探す方がお勧めなんですよ。

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根本先生、はじめまして。
ブログ、毎日楽しみに拝読しております。
人の言葉の裏の真意に気づかされたり、自分に当てはめてうんうんと頷いたり…己を知るためのガイドブックのようで、本当にありがたく思っています。

今わたしが直面している悩みについても、なんとかご助言いただけたらと思いリクエストいたしました。
ご多忙中とは思いますが、ご一読いただけましたら幸いです。

慣れない集団に混じると極度に緊張してしまい、困っています。
プライベートな仲間なら何人集まろうと楽しく過ごせるのですが、気心の知れない集団に混じると、途端に固くなってしまいます。
新しい職場、めったに会わない親戚、見知らぬ人を紹介される席、などがとくに苦手です。
自分の失言や失態で場が台無しになってしまう、評価が落ちてしまう、人からバカにされる…などという考えに囚われ、ガチガチになってしまうのです。
この緊張癖は中学生くらいからあったと思います。

最近では、前職でその癖がはっきり出てしまいました。
昨年、夢に向かって踏み出すべく、スクールとの両立が可能な会社に転職しました。
配属された部署は女性ばかりで、陰口が横行するなど、ちょっと苦手な雰囲気。加えて上司がキツめの女性だったこともあり、尋常でないくらいガチガチになり、普段なら難なくこなせることができなくなったり、頭が真っ白になったり、我ながらひどい有様でした。
上司からも「なんでそんなにビクビクしてるの」「新卒ならともかく、その歳でこんな調子じゃ困る」などと言われ、結局いいところのないまま一年経たずに退職してしまいました。

その後、スクール修了のタイミングで「学んだことを活かせる仕事を」と就活に挑もうとしましたが、前職の失敗体験がトラウマになっているためか、軽度の突発性難聴になってしまいました。
気持ちの上でも、スクールの卒生で結果が出せなかった挫折感に失恋の痛手が重なり(失恋もしたのです…)、デッドゾーン?に突入。
なにもする気が起きず、今は求人広告を見ても「こんな自分につとまる仕事なんてない」と思ってしまいます。

子供の頃、人前での態度や言動について母から頻繁にダメ出しされたこと、成長するにつれ母の感覚が一般常識とズレている、と感じるようになったこと、同居していた祖母が嫁である母を嫌い、わたしの前でたびたび批判したことなどが、根っこにあるのかなとも思いますが…

ちなみに父は浮世離れした学者タイプで不在がち、母はいわゆる癒着&コントロール型?で、よくいえば無邪気、悪くいえば感情的な人でした。

今後まだ半年くらいは無収入でも生きてはいけそうですが、貯金も残しておきたいし、人との交際も絶ちたくないし、頭が痛いです。
どうしたら長年の癖を直し、目標に向かう自信を取り戻せるでしょうか?
現状を突破するためのヒントをいただけたら嬉しいです。
(Nさん)
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心理学の教科書に載ってもいいようなご家庭&パターンをお持ちだと思うんです!
過干渉なお母さんに心の中を踏み荒らされてしまい、また、ちょっと無関心な感じのお父さん、ですよね?

よくセミナーでお話してるんですが、過干渉な親に育てられると「親専用の心の壁」ができます。
常にお母さんの視線があり、存在があり、支配されていてしんどいので、踏み込まれないように、荒らされないように、また、自分を保つために壁を作るんです。
でも、その壁は「親専用」のつもりだったんですが、それを投影する対人関係にも使用されますから、同性の人たちや上司などとの間に非常に分厚い壁を感じるようになります。

そもそも過干渉だと自信はありません。
「自分がない」からです。
アイデンティティを喪失しちゃうんです。

思春期くらいから他人と自分を区別するようになるので、中学生くらいからこのパターンが出てきたんだろうと思います。

だから、すごく人目が気になりますよね~
どう思われるか?
失敗してはいけない!
ちゃんとしなきゃ!
自分は変なんじゃないか?
そんな思いがずっと頭の中を巡っていますよね?

せっかく仕事をしていないんだから、今は「山籠もり」をお勧めしたいと思います!
人生の夏休み(冬休み?)みたいなものと思って「自分って何なんだろう?」ってことをあちこち探しに行くのがいいと思うのです。

ほんとに1週間くらい、どこかの山に籠るのもいいですよ。
「のんびりする」ってことを自分に教えてあげると同時に、人生を振り返るのもありです。
山に抱かれる、という言葉もありますが、自分と向き合うのに山は最適ですね。

また、興味あるセミナーとか、お店とか、街とかに出かけてみるのもおすすめです。
表現するのが難しいのですが、人との比較で自分の居場所、座標って見えてくるものです。
自分はこれが好きだ、嫌いだ、合う、合わない、という。
あるセミナーに出るとそこにいる人になんか違和感を感じて合わないなあ、って感じるとしたら、自分はそこにあまり相応しくないんだな、と気付きます。
でも、別のセミナーに出たら、女の人ばかりなんだけど、ここは違うなあ、居心地がいいなあ、って感じることもあります。ここは合ってるんだなあ、てわかります。

そういう人との出会いを通じて「居場所」を見つけるのもいいでしょう。

>プライベートな仲間なら何人集まろうと楽しく過ごせるのですが、気心の知れない集団に混じると、途端に固くなってしまいます。

なので、けっこう人に紛れるのは勇気がいるかもしれません。
でも、そんな自分でも大丈夫な場所に出会えたら感動すると思いませんか?
「あ、ここはいける!」みたいな。

そうしてプライベートな範囲で気心の知れない集団に身を預けるのもいいと思います。

さて、仕事面ですが、やはりお母さんの影響が大きいと思いますが、Nさん自身は学者肌のお父さんの血を濃く引いてるんじゃないかな?と思いました。
だからちょいと「浮世離れ」をお勧めしたいんですけどね~
服装にしても、職業にしても、住む場所にしても、ちょっと人と違うところ、でも、もちろん、自分が気に入っているもの、に変化しちゃってもいいかもしれません。

本来、Nさんってだいぶ個性的なキャラなのかもしれないですしね。
それでこそ「夢」が似合うわけですし、「夢」に向かって進んでいけると思います。

お母さんとの癒着を切るアファメーションもいいですが、それは別でも紹介してますので、今日はちょっと違ったテーマをご紹介しましょう。

「私は変人だ。人と違う人生が相応しい」
「私は私、他人は他人」
「私は変わってる。だから、あまり普通の人とうまく行かないのも当然だ。」
「でも、そんな私にフィットする人も必ずいて、その人とは濃密な関係になる」
「私は夢を実現するためにより変態道にまい進する」

>ちなみに癒着を手放す的なアファメーションはこちらから。
問題をねつ造してでも作る会。~罪悪感、そして、自分を許す方法~

また、こんなセラピーはどうでしょうか?
1DAYセミナーやリトリートでやってるグループセラピーではこんなセッションが効果的かと思います。

会場の中から3~5人くらい、自分と似てるかもって感じる人、自分と同じ匂いがする人、同族臭が漂う人を見つけます。
その人たちをNさんの前に並べます。自分に近いな、と思う人順に。
その一人ひとりとつながっていくんです。握手したり、手をぎゅっと握ったり、ハグしたり。
近しいって感じるから、近づきやすいんです。また選ばれた人も同じ匂いを持つ人だけにうれしいんです。
そうして、その輪をどんどん広げていきます。
Nさんを軸に、みんなとのつながりを作っていきます。
「一人じゃない」ということが実感できます。
つながりが感じられるといっぱい愛がハートの中に入ってきます。

ああ、私、ここに居ていいんだって感じられます。
私、生まれてきてよかったんだ、って気付いちゃう人もいます。

そんな世界を味わってみるのもおすすめですね(^^)


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