母がダメだとしてることばかりする人生、からの脱出法はいかに?



表面的な方法論を議論してもあまり意味はないかもしれません。
なぜ、ダメだって言われることばかりしてしまうのか?
反抗なのか、注目されたいのか、罪悪感なのか。
その原因をまずは掘り下げてみたいですね。

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根本さん、質問します。私は、どうやら小さい頃から母のダメだとしていることばかりしています。
例えば、国籍異なる人、宗教にはまっている人等価値観の異なる人とのお付き合い(結婚していませんが、お付き合い経験済み)、貯金少ないのもつきあいが多かったためだと叱られ(貯めては出ていくので貯まらない)、転職多く、40代独身同居、自分でも、ダメだとわかっているけれど、治りません。
ほかの兄弟と比べると、余計自分が好きになれません。どうしたら、困難な人生から、祝福される人生に変われるのでしょうか?
いろいろセラピー受けましたが変化なく、お金だけつぎこみ、追い込まれています。
(Tさん)
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お母さんがダメだとしてることばかりする理由ってあると思うんです。
セラピーなどの中でそこは見えてきましたか?

もしその目的がはっきりと見えてこないと、ナンボ素晴らしいセラピーを受けたとしても、変化って現れないと思うんですよね。

また、変わりたくない自分がどこかにいるのかもしれません。
変化しちゃったらなぜかまずいわけですね。
どうしてでしょうね?

思春期にやってくる反抗期というのは親が右に行け、と言われたら左に行くことをポリシーにして生きています。
だから、基本、親がやっちゃダメってことをやってしまうものなんです。
精神的に自立をしていくために、自分のやり方を試しているのですね。
これは暗に親を否定しているので、たいがいはバトルになり、親が正論を投げて来るので「うるせぇ、クソばばぁ!」などの暴言が出てきます。
そうして親の元を離れて、1人で生きていけるメンタルを養っているんですね

また、注目を集めるための反抗ってのもあるんですね。
「良い子」にしていても愛されないから、「悪い子」になって注目されよう、というパターン。
幼少期であれば、わざと怒られるようなことをしてママの目を引き付けようとしたり、思春期であれば、素行を悪くしてみんなの注目を浴びようとします。
大人になっても、親からダメ出しされるようなことをして、常に親の注目を惹き付けておきたいときにそんな行動に出ます。
いわば「愛情が欲しい」し、「承認が欲しい」のです。

この2つのパターンが代表的ですが、それらの応用編としては、「こんなダメな自分を許して欲しい」というタイプも考えられます。
期待され、良い子をして、レールに乗って生きてきた方が、母親からダメ出しされるようなことを繰り返して訴えているんです。
「ちゃんとしてない私ではダメなの?」「お母さんの言うことを聞かないと愛してもらえないの?」というふうに。

さらには「自分を罰するため」という罪悪感が動いている可能性もありますよね。
自分は悪い奴だから罰せられるべきであり、困難な人生に自分を押し込めているわけです。
ただ、この罪悪感。一般的に言う悪いことをしていなくても培われる傾向があります。
例えば、お母さんの期待に応えられなかった、というだけで十分に罪悪感を感じるんですね。愛情深い、いい子であればあるほど。

祝福される人生に変わるのは、ほんとうなら、今この瞬間にできることです。
今ある幸せを感じてみましょう。
今あるものに感謝してみましょう。

困難さはこの瞬間に手放され、祝福を感じることができるでしょう。

しかし、もし、祝福されることを心の中で望んでいないのであれば、やはりこの意識は変わりません。変わりたくないからです。

さて、Tさんがほんとうに望んでいることってどんなことなのでしょう。
祝福されることを望んでいるのでしょうか?
お母さんがダメだということをしてでも幸せになりたい競争心があるのでしょうか?

ほんとうにしたいことって何だと思います?
ほんとうに欲しいモノって何だと思います?

やはりそこが一番知りたいところかな、と思いました。

これだけいろんなことを頑張ってやってきて、でも、なかなか変わらないということは、本来望んでいることと違う方向に進んでいるから、とも言えるんですよね。

はてさて、それは何でしょうね?というのがポイントです。

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