“プロ”に“プロ”を学ぶ。(FMの生放送に出演したんです)



先日、六本木ヒルズ・森タワーの33FにあるFM J-WAVEに生出演してきました。
(※関西で言えばFM802的な放送局です)

アンジャッシュの渡部さんがパーソナリティを勤める『PRATOn』という番組で、毎日変わるテーマで「哲学しよう!」という番組です。
その日のテーマは『女子校』。
以前、「女子高育ちの恋愛講座」という本(すばる舎・共著)を書いたご縁で呼んでいただきました。ゲストはもう一人、女子校出身というアーティストの鈴木亜美さん。



生放送なんて初めてなので、緊張もあれば、要領もわからず、という中、スタッフの皆さんにはとても良くしていただきまして、感謝、感謝です。
(今から思えば、ゲストに気持ちよく仕事をしてもらおうって雰囲気が当たり前にあったんですね。)

いつも堂々としているように見えて、実はけっこうテンパっていたんです。
ほんと、始まるまでは冷や汗ものでしたね。

ホテルで予習していてもいてもたってもいられず、待ち合わせの時間より1時間も早く到着してしまいました(汗)
お陰で、六本木ヒルズを少し探索できましたけど。(で、決して、嫁をこの空間に連れてきてはいけない・・・と思いましたけど(笑))

さて、本番ではそんな自分の事情なんて吹っ飛ぶほどに、プロのすごさに圧倒されました。
芸能人ってば、ほんとすごいですね。
そして、番組を作るスタッフも皆、プロの仕事人です。
そこに深く感動してしまいました。

確かに、それを生業にしているんですから、すごくて当たり前って冷めた見方も出来ます。

リスナーとしてしか知らない頃は、ふつうにFMのスイッチを入れたら声や音楽が流れてきているわけですし、それが当たり前、と思って今までは聴いてたわけです。
でも、それを作る場に入ってしまうと、普通のことを普通にやること、当たり前のことを当たり前にやることのすごさに圧倒されてしまうのです。

そこでは、“みんなでいいものを作り上げる”というフィールドがきちんと出来てるんですよね。だから、ゲストはそれに乗っかればよいだけなんです。

サポートしあうのが当たり前というか。そういう流れの中に番組制作というものが存在しているんですね。
“責任”というと重く感じるかもしれませんが、その“責任”が“誇り”になっている現場に立ち合わせていただいたような気がするのです。

気がつけば「どうしたら、そういう場が作れるんだろう?」とセミナー運営者の目で見てました。
(手前味噌ですけど)うちのスタッフ、アシスタントもかなり素晴らしい人材が揃ってると思うのですが、さらに良いものを作っていくために何か盗めないか、きょろきょろしてたんです。少なくても、この空気は持って帰りたい・・・と切に思うほどに真剣かつ、楽しい空気に満ち溢れていました。

さて、私はNHKの「プロフェッショナル・仕事の流儀」を毎週録画してるくらい“プロの仕業”が大好きな性でして、この日は、思い切りわくわくしながら、生の職人技を感じさせていただくこととなりました。
その「プロフェッショナル」に出てくるプロ達は、誰が見ても素晴らしい人たちですけれど、FMの1つの番組を作る、出演する、そうしたルーティンの中で当たり前に動いている職人達もやっぱりすごいんです。

生に見てしまった分、構成作家さんも、ディレクターさんも、マネジャーさんも、その仕事ぶりに即、ファンになります。

しかし、そういう意味では当たり前のように営業に出たり、ふつうに伝票を振ったりしているサラリーマンやOLだってすごいし、旦那が帰ってくる時間に合わせて料理を作る奥様だって、立派なプロの仕事なんですよね。
何もできないと、決して自分を低くしてはいけません。
当たり前のことを当たり前にできるってことが素晴らしいんです。
ぜひ、誇りに思って欲しいな、と思うのです。

番組でも、渡部さんはさすがはしゃべりのプロでお笑いの人で、どんな話も上手に拾ってくれますし、笑いに変えるのもうまいです。
亜美さんも当たり前のように流れてきたボールをきちんと打ち返して、やり取りのうまさ(=自然さ)に感動してしまいました。
的確に、端的に、それでいて感情も入れて、流れに乗って話すんですもの。

びっくりしました。なかなかできないですよね。

もちろん、台本には大まかな流れしか書いてありません。
しかも、事前の打ち合わせでも、読みあわせをするわけでもなく、流れを簡単に確認するだけです。

それでいながら、的確なことをきちんと返せるし、エピソードも交えて語れる・・・なかなか出来ないことですよね。

お二人ともさすがはこの世界で10年以上、メシを食ってるだけはあります。
“プロ”でした。
そんなプロに囲まれて仕事ができたってのは、幸せです。

私にとって、“心”ってのは自分の専門分野ですし、自分が書いた本のことですから、いわば、自分の「庭」なわけですよ。
自分の庭について語って欲しいと言われたら、場にさえ慣れてしまえば、むしろ、しゃべりすぎに気を使うほどです。
でも、人の庭に入って、その庭のことをうまく、上手にまとめて話すなんて芸当こそ、やはり“芸能”なんだろうと思うんですよね。

その受け答えを見ながら、圧倒されつつ、尊敬しつつ、そして、何よりも、その心意気というか、生き様に強さや美しさを見てしまうのです。

そういう意味では構成作家さんの仕事にもとても見ほれてしまったものです。
短時間に要点をまとめて的確にパーソナリティに指示を出し、面白い話にはちゃんと笑って場を盛り上げた上に、待ち時間になれば、ゲストに色んな話題をを振って、繋げて繋げて。
モチベーションを上げる、キープさせるプロでもあるんですね。

すごく気を使う仕事だと思いますし、あまり表に出る仕事ではないですけれど、額に汗しながらペンを走らせる姿には、ただただ「すごい」「素晴らしい」と思うだけでした。
もっといろんな話をしたり、もっと一緒にいろんな仕事してみたいですね。
そういう意味でも、やはり私は制作側の人間なんだな、と強く感じました。プレイヤーとして前に出るよりも、それを作る、バックアップするような仕事の方がワクワクするみたいです。

しかし、そういうのを普通に当たり前にやってることが美しいです。
きっと、「すごいですね!!」なんて伝えても、「はっ?」というのがオチなんでしょうけれど、私は勝手に一人で感動して、胸震わせて帰ってきました。

そこにいるだけで楽しくなってしまって、こちらがお金払ってもいいくらいなんです。

プロがふつうにプロとしての仕事に打ち込んでいる・・・。
しかも、みんな笑顔で、楽しみながら。(←ここがまたすごい)
辛いことも、しんどいこともあるんだろうけれど、それを越えて喜びを作り出している・・・。

今更ながら、改めて自分の甘さに気付かされますし、このエネルギーをぜひ自分にも、自分の世界やセミナーにも生かしたい、と思ってしまうのです。

深くていい学びを頂きました。感謝、感謝です。ほんとうに。

放送が終わり、帰りときもとても丁寧に送り出してくださったんですけれど、こちらこそ、心から、ありがとうございました・・・でした。

ちなみに六本木ヒルズ・森タワーのオフィス階は、IDカードがないと、入ることも出ることも、エレベーターで行きたいフロアに行くこともできないんですよ…。
しかもエレベーターも奇数階/偶数階用、高層階/低層階用など何種類もあって、迷子になります。

その近くのスタバにいる女性達は「みんなモデル?」というくらいファッショナブルかつスマートですし、男性陣は「みんな業界人?」というくらい個性的な人ばかりでした。
なんだか、すごい都会に来た気分でした。


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