何気ない休日の一日。



11日は祝日であり、かつ、私も休みという、希少な一日であった。
そもそも私達の仕事は、お客様にビジネスパーソンやOLさんが多いので、セミナーにせよ、カウンセリングにせよ、土日祝日はスケジュールが埋まりやすい。

しかし、下記の事情により、最近の私は祝日の月曜日は敢えて休みを頂いている。


すなわち、祝日も仕事をしてしまうと子どもと一緒にいられるのが春夏冬の長期休みを除けばほとんど無くなってしまうのである。
(そこで「確か幼稚園って夏とか冬とかの休みってめっちゃ長いよね?」という素朴な疑問を持たないのがオトナな対応である。)

そうすると、娘は父親と非常に距離のある関係ができてしまい、社会性並びに恋愛観に重要な影響を及ぼしかねない、という危惧があり、それを回避するためにも、ここは一つ、心を鬼にして娘と共に過ごすのが休日の正しい過ごし方だろうと考えたのである。
(このコメントについては敢えて何も突っ込まないのがオトナの対応である。)

さて、そんな私は、昨日から妻の実家にお邪魔していた。
妻がここしばらく体調を崩しており、大事をとって金曜の晩から実家に帰っていたので、それを追いかけて日曜の晩からお泊りさせてもらっていたのである。

今更だが、私が追いかけたのは愛する妻であり、追いかけて行った先にたまたまコブが付いていただけであり、娘を追いかけた先に妻がいたわけではないことは自明である。
(このコメントについては根本家の平和を維持するため、何としても譲れない一線であることをご承知いただきたい。)

さて、うちは出張なり、実家なりで家族と距離が空くことが多い。
たった1日でも2日でも、離れるとまた違った角度から相手を感じることができ、再会したときには多少なりとも新鮮な思いで接することができる。
やはりどんな美人でも3日で飽きる、と言われるように、距離感が固定化してしまうのは良くない。
お互いケンカもするし、不満ももちろんあるのだが、こうして長年、何だかんだ付かず離れずにいられるのは、時々生まれる距離のお陰かもしれない、と最近は思うのである。

それは娘に対しても同じようなもので、例えば4,5日家を留守にしていれば、まもなく4歳になろうという今ですら、その間の変化に驚くこともある。
子どもは急に成長したりすることが少なくない。つい数ヶ月前も出張から帰ってきたら、丸や曲線の塊だった絵が、急に人の形をするようになっていて、別人が書いたのかと思ったくらいとても驚かされた。

そういう意味でも、娘との数日ぶりの再会は、非常な絶叫と歓声をもって迎えられるのである。
ドアの向こう側から「ぱぷぅー、おもちぃー、きゃー」という声を聴くのはこの上ない喜びであり、この声を録音して出張先に持っていけば、疲れもストレスも一気に吹っ飛ぶのでは?と思うのである。

ただ、感動の再会の後は、誰に似たのがわがままし放題で、私は奴隷として従事することになることは言うまでもない。

上げ膳据え膳で散々甘えさせてもらった妻の実家からの帰り、車に乗った途端、娘は眠ってしまったので「ここはカフェに行こう」ということになった。(しかし、何で子どもは車に乗るとすぐに眠ってしまうんでしょうね)

私も休日で、世間も休日というのは珍しい。
道は空いているし、いつもと街の雰囲気が違っていて面白い。逆に言えば、それくらい私は世間の休日(土日)を部屋の中に引きこもって過ごしてるということなんだろう。

さすがは休日だけあって、一つ目のカフェは外から見ても明らかな満席。
駐車場も空いておらず、2軒目にチャレンジすることとした。
平日だったら入れないことはないので不思議な気分である。

さて、その2軒目は兼ねてからお気に入りのカフェ・ヒュッゲ(写真)。
ここはハンバーガーがとても美味しいので、おやつタイムだというのに、つい、オーダーしてしまう。

胃腸の具合がまだ良くない妻は相変わらず羨ましそうな顔をして私(と娘)を見ている。
きっと、このツケは全快後にまとめて払わされることになるんだろうと思う。
すでに焼肉から始まり、イタリアン/フレンチ、ケーキ、焼き鳥等、彼女の中では「ここへ行きたいリスト」がだいぶ出来上がっているようである。

このカフェも人気だけあって次から次へと人の出入りがある。
私達が訪れたときはたまたま広い席が空いていてラッキーだったが、この辺はロマンチック街道といってオシャレなカフェが軒を連ねるエリアで、競争も激しい。
このカフェのように明らかな個性がないとやっていけないようで、店の出入りも激しい地域である。

これは人にも言えることで、やはり自分の個性が輝いていることが恋でも仕事でも大切なんだろうと思う。

でも、実は人は顔を見て誰かが判別できるくらい、実に個性豊かな存在なのである。
それは顔だけではなく、内面も本当は人それぞれ、明らかな個性を持ち、輝きを持っているのである。
そのことに気付けば、自然と競争意識はなくなり、生き残ることを意識せずとも存在価値が高まっていく・・・と思われるのだが。。。

説教臭くなってしまったが、要するに、この店のハンバーガーはとてもうまい、ということである。
そして、家族で経営されてるだけに当たり前のようにアットホームで息があっており、それだけでも居心地が良い空間を提供してもらっているのである。

やはり、いいカフェは肩肘張らずとも過ごすことができる。
そこから学ぶところは、私自身も少なくない。

豊中少路・cafe hygge


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