父親の息子へのプライド、本音と建て前。


男性的な父親ほどプライドが高く、恥を怖れ、弱さを隠したがるもの。
また、その父親に反発する息子は正しく反抗期を成長していると言えるでしょう。
そんな仲睦まじい二人をよそ目に、ママはヒロインとして輝く方にエネルギーを注ぐといいのです。

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父親の息子へのプライド、本音と建て前。

約7年程前から鬱の主人。
少し前より本格的無職になりましたが、現在は職を探したりと積極的、活動的になってきてように感じています、性格は、真面目、努力家、プライド高い。無口、友達少ない、優しい、そんな感じです。

長男は高1、不登校になり8ヶ月に突入。優しい、マイペースな不登校生です。
不登校になった理由は今となっては沢山心当たりがありますが、息子の中には主人と蟠りがまだ大きく残っているようです。

主人は息子に、世の中は厳しから、あれをしろ、もっと備えろ、力を付けろ!みたいに愛するが故、過保護、過干渉、命令、駄目出しと、ちょっと愛情表現が歪んでいました。

鬱になったのは子供が小学四年ごろ。主人の強い希望で、鬱になった事は誰にも言っていませんでした。

知らせたくない理由は、小学生の時は子供にはまだ受け入れがたい事実だから。中学生になってからは、まだ受け入れられない年齢でメンタルが弱く、マイナスな引き金になると良くないから、とのこと。

長男が中3のある日、小学生の頃からお父さんは頭がおかしい。怖い。気狂い。人間性を疑う!なんであんな人間なの?と泣かれ、主人の承諾なしに鬱で病気だから、と打ち明けました。
息子は、なんでおれを信じて話してくれなかったの!バカにするな!ふざけるな!と傷つき怒ってました。

それから暫くして、不登校になりました。
話した事は主人は知っています。

今息子は、気狂いみたいな対応は病気だったから仕方なかった、と思える。そう思うことで処理できる。でも、オレが事実を知ったいまでも、何一つ説明もしないし事情も話さない。俺は信用されずに、あいつはプライドが高いだけ。そう言っていました。

気持ちを話してみたら?というと、殴られて終わるだけだからいい。場を持とうと思っても不可能だったらたらその時はお母さんに頼むから、と言っていました。

鬱を公表して8カ月。主人に、息子と話し合って、と言ったら、
なんで説明しないといけないんだ!と逆ギレ。

男って、そんなにプライドが大切なんですか?
(Hさん)
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プライドはとても大事なものですね。
それこそ、男女の違いの一つに「男はハードから、女はソフトから」というのがあります。
何をするにも形にこだわる男性心理で、例えば「料理を作るぞ」と思えば、料理教室に通ったり、お母さんや奥さんに聞くよりも先に「高級包丁&まな板セット」を買ってくるんです。

だから、「自分がどう思われるか?」ってのは案外男性にも強い心理なんです。
特に女性が「嫌われるかどうか?」と人目を気にするのに対し、男性は「なめられてないか?(弱く見られてないか?)」と人目を気にします。

つまり、「恥をかく」ということを何よりも怖れるのです。
この恥の意識は男性はとても強いのかもしれません。(特に自立した大人の男性には)

だから、ご主人は「鬱であることが恥ずかしい。鬱になったなんて情けない。だから、こんなことを息子に知られたらダメな父親だと思われてバカにされて舐められるかもしれない。」という心理をずっと持ち続けているのかもしれません。

それをプライドが高いって言うわけですけどね。
ただ、男性はそのプライドの高さを「意地」として、また、「男の矜持」として守ろうとするところがあるんです。
旦那さんもとても「男性的」で「不器用な」男なのかもしれないですね。
(この辺の不器用な男性心理って浅田次郎さんの小説などに詳しいですし、「美味しんぼ」や古くは「巨人の星」など、漫画にかこつけた心理学の教科書を読むのもお勧めです。)

つまり、彼はまだ自分の病気を受け入れられてないのかもしれないですね。
だから、彼が息子さんに病気のことを自分から話すのは治った後かもしれません。

この辺が「自分のことは何でも自分がしなきゃと思うが故に背負い込み過ぎて鬱になってしまった人」に共通のできごとのような気もします。

色んな方にお会いして、不登校ってお父さんとの関係が強く影響しているような気がします。

息子さんにしてもお父さんの(おそらく本人は良かれと思ってやったことですが結果的には)過干渉やコントロールでぷっつん来てしまったのでしょうね。

ただ、お母さんが温かく息子さんを見守ってる様子が伝わって来て、それは素晴らしいな、と思いました。
その息子さんがお父さんに対して反発心を持つこともまた素晴らしいことですよね。

最近、だんだんなくなってきたと言われる「反抗期」。
息子にとっては父親との“競争”“対立”は自立した大人の男になるには必要な“儀式”と言えます。
殴り合うことが理想というわけではありませんが、感情的に対立してにらみ合いが続くのは心理的に“父親越え”を義務とする男の子にとってはほんとうに大切なものなのです。
息子さん、将来有望ですね(^^)

反抗期がないと親の傘の下でずっと守られて育つ子になるので、自分の意志が持てなかったり、アイデンティティが喪失したり、力強さ・逞しさに掛けたり、社会人としての向上心、やる気が出なかったり、、、様々な問題が出てくるでしょう。
「自分は弱い」
「自分はダメだ」
「自分なんていなくてもいい」
そんな思いは反抗期によって払拭されるものなので、息子さんにはどんどんお父さんと戦っていただきたいと思うわけです。

お母さんは野球部のマネージャーよろしく『ヒロイン』として父息子の対立を温かく見守ってあげて頂くのがいいでしょう。

だから、Hさんの文章を見ても分かりますが、どうしたって息子に肩入れしてしまいがちなところを、ちょっとお父さんの見方もしてあげてください。
そりゃあ、旦那と息子のどっちが可愛いか?って言うたら、その選択肢なんですの?愚問ですやん?ですけどね。

Hさんの中で「旦那は鬱でプライドが高くてほんと困った奴」ってなって対立する気持ちが生まれると、どうしたって彼は家の中で孤立してしまいます。
それってあまりいいことではありませんよね。

病気のこともありますが、彼は誰かにちゃんと話を聞いて受け止めてもらうという経験を今、されてるんでしょうか?
もし、Hさんに少しでも余裕があるのなら、ちょっとその役を引き受けてあげて頂ければと思うんです。
「ええーっ!?」て感じかもしれませんが(笑)

さらには、「正しい思春期を過ごす息子」と「その息子に負けんとする父親」の伝統的な対立を横で見つつ、ママはヒロインとして「女性としての楽しみ」に精を出すのも素敵なことだと思います。

ヒロインは常に笑顔で輝いていただきたいものですからね。
だから、Hさんが笑っていられることをまずは最優先になさってみてください。

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